我が家の子供たちは食べるのが大好き。特に5歳の長男は食への探求心が強く、料理番組を見たり、台所でのお手伝いをしたがったりします。保育園では毎朝「今日の献立」を暗記するまで唱え、先生や友人から「メニュー大臣」と呼ばれているとのこと。好き嫌いはありますが、食に関して前向きな姿勢でいてくれるのは有難いと思っています。

 

子供がごはんを食べないと悩むママ友から「どうすれば食べるのが大好きになるの?」と相談を受ける事も多々あります。こればかりは子供の個性によるので、なんとも言えません。しかし、我が家では、子供たちが生まれて間もない頃から実践してきたことが一つあります。それは食べ物に関する絵本を読むということ。

 

今回は子供の食育にぴったりの絵本を3冊ご紹介します。絵本の読み聞かせと子供の食欲に直接的な因果関係があるのかどうかはわかりません。しかし、子供の好き嫌いや小食に悩んでいる方にとって、一つの糸口になるかもしれないと思い、我が家の子供たちが大好きな絵本について書いてみたいと思います。

 

 

 

「観察と伝説は強い」ツイッターで大人気の保育士てぃ先生のエピソード

           

出典:https://twitter.com/

 

絵本の紹介に入る前に、一つご紹介したいエピソードがあります。それは、ツイッターで46万人を超えるフォロワーを持つ現役保育士のてぃ先生のツイートから。

 

4歳児クラス担任の時、半分ほどの子が「人参嫌い」で、保護者からも克服のご要望。栄養士と「伝説の人参が手に入った!」と、ハイテンションで土のついた普通のニンジンを子どもたちと観察。その後の給食中は「これ伝説の人参!?」「僕のは!?」と大盛り上がりで全員完食だった。観察と伝説は強い。

https://twitter.com/_HappyBoy/status/1071401103068000256

 

てぃ先生のツイートは、保育の現場で起こるほほえましいエピソードや子育てに役立つコメントが多く、個人的に大好きでフォローしています。このツイートを目にした時も「そうそう!」とパソコンの前で大きく頷いてしまいました。「伝説」とは、つまり想像力をかきたてる何かがあるということ。私が絵本の読み聞かせが食育に通じると思う理由はまさに「観察」と「想像力」。それが実感できるエピソードだと思い、こちらで引用させていただきました。

 

 

 

食育に絵本がおすすめなのは「観察」と「想像」ができるから

 

 

これからご紹介する絵本では、野菜などの食材の本来の形や、調理の手順が紹介されています。本来の形というのは、収穫された直後の姿のこと。普段私たちが食卓で目にする食べ物は、調理された後の姿がほとんどですよね。しかし、実際にカレーライスやラーメンがそのままの状態で収穫されるわけではありません。素材となる食材がどんなもので、どういう風に収穫され、どうやって調理されたのかを知ることは、子供たちが食卓の料理を受け入れる上でとても大切なこと。近くに畑がない場合も多いでしょうし、料理中の台所には危険がいっぱいあります。そういった「観察」を手っ取り早く行うことができる手段が絵本なのです。

 

また、絵本は子供たちの想像力をかき立てるツールとしても大活躍します。「伝説の人参」ほどのインパクトはないものの、絵本は子供にとってファンタジーの世界。想像力を広げ、考える楽しみを与えてくれます。絵本の中で擬人化された食材を目にする事で、その食材の味や食感を思い浮かべたり、身体の中でどんな働きをしてくれるのか考えたりする事にもつながります。絵本に出てくる食材に対して友達のような親近感を持つようになったら、「食べたい」と言い出すのも時間の問題でしょう。

 

 

 

食育におすすめの絵本3選

 

 

食べ物に関する絵本はたくさんあります。みずみずしい果物の絵やほかほかのお弁当の絵は、見ているだけで空腹になってしまうほど。今回は、そんな食育絵本の中から我が家の子供たちが大好きな絵本を厳選してご紹介します。

     

 

じゃがいもじゃがじゃがさつまいも

 

 

作・絵: 長野 ヒデ子

出版社: 世界文化社

 

 

 

「おかあさんがおかあさんになった日」の著者、長野ヒデ子さんによるおイモの絵本です。タイトルの「じゃがいもじゃがじゃがさつまいも」という言葉は面白くて語呂が良いですよね。本文も、思わずメロディーをつけてしまいたくなるようなリズミカルな表現がたくさん。読んでいるだけで楽しい気分になってきます。

 

絵本の中で紹介される数々のじゃがいも料理とサツマイモ料理は、どれも本当に美味しそう。そのメニューの豊富さに感心すると同時に、じゃがいももサツマイモも、毎日の食卓に欠かす事のできない食材だということがよく分かります。我が家の長男はこの絵本を読んで「じゃがバター」の存在を知り、一時期その美味しさにハマっていました。

 

長野ヒデ子さんは食に関するたくさんの絵本を描いています。他にもこんな絵本がおすすめです。

 

 

「さかなだ さかなだ」

 

             

「たまねぎちゃん あららら!」

 

       

「にんじんさんと じゃかじゃかじゃん」

 

 

 

そらまめくんのベッド

 

 

作・絵: なかや みわ

出版社: 福音館書店

 

そらまめは、子供の食育の題材としてぴったりの野菜。プリッとした皮をむくと中身はフワフワの綿のよう。コロンとしてそらまめを取り出すのはとても楽しいですよね。我が家の子供たちが通う保育園でも、毎年そらまめの季節になると、食育の一環としてそらまめの皮むき体験が行われます。それ以降、子供たちはそらまめを見ると「皮むきしたい!」と積極的にお手伝いするようになりました。もちろんそらまめを食べるのも大好きです。

 

そんなそらまめを題材にしているのが「そらまめくんのベッド」。そらまめの皮の中身のフワフワの部分がベッドに例えられていて、子供たちにもわかりやすい表現です。そらまめ以外にも色々なお豆が出てくるので、豆の種類や違いを覚えるのにも最適な内容です。お豆が食卓に並ぶ時は、この絵本に登場するキャラクターたちと見比べてみて、何のお豆か当てるクイズ遊びをしてみても面白いかもしれませんね。

 

この絵本に出会ったのは、我が家の行きつけのコーヒー豆の焙煎所。コーヒーの専門書やグルメ本が多数並ぶ中で、なぜか子供用のこちらの絵本があったのです。コーヒーも豆の一種だから?そこに置かれていた理由はよくわかりませんが、コーヒー豆の焙煎を待っている間、長男が静かにじっくり絵本を読んでくれていたので親としては助かりました。

 

著者のなかやみわさんの食育絵本は、他にも「やさいのがっこう」シリーズがあります。

「そらまめくん」の登場人物たちも「やさいのがっこう」の野菜たちもとても可愛くて個性豊か。野菜嫌いな子とぜひ一緒に読んでもらいたい1冊です。ストーリー展開も共感できるものが多いのでおすすめです。

          

 

 

「やさいのがっこう とうもろこしちゃんのながいかみ」

 

 

 

「やさいのがっこう ピーマンくんゆめをみる」

 

 

 

「やさいのがっこう とまとちゃんのたびだち」

 

 

 

 

しろくまちゃんのほっとけーき

 

 

作: わかやま けん

出版社: こぐま社

          

最後にご紹介するのは言わずと知れた名作「しろくまちゃんのほっとけーき」。

この絵本を読みながらホットケーキ作りに初挑戦したというご家庭も多いのではないでしょうか。

絵本として楽しむだけでなく、レシピとして活用されている方もいるかもしれません。

 

我が家の子供たちもホットケーキ作りが大好き。現代っ子なので「ホットケーキ」ではなく「パンケーキ」と呼びますが、作り方は今も昔も変わりません。材料をボールに入れて、混ぜて、焼いて、ひっくり返して。シンプルな工程ですが、「まだかな?」とワクワクしながら待っていると、なぜか楽しくてドキドキしてしまいます。「食べる」楽しさに加えて「作ること」の楽しさも教えてくれる一冊です。

 

ホットケーキ作りは、子供が最初に挑戦するのにぴったりの料理です。

「しろくまちゃんのほっとけーき」以外にもホットケーキやカステラ作りを題材にしたロングセラー絵本がありますよ。

ホットケーキを食べようかなと思ったら、調理に取りかかる前に絵本を読んで、親子で気分を盛り上げてみてはいかがでしょうか。

         

 

ちびくろ・さんぼ

 

 

     

 わかったさんのホットケーキ

 

       

  

ぐりとぐら

 

※この絵本の題材は、ホットケーキではなく、カステラです。

 

 

まとめ

食材の生産現場と食卓をつないでくれる食育絵本。

食卓に並ぶ料理がどこでどうやってつくられたものなのかをイメージさせることによって、子供たちが「食わず嫌い」を克服したり、お手伝いに興味を持ったりするきっかけになってくれるかもしれませんよ。夏休みにぜひ親子で絵本を読んでみてはいかがでしょうか?